キッチンスタッフの願い ~卵は使わない給食です~

たまご?? ちがいます!
今日の給食は、熊本名物「太平燕(タイピーエン)」。春雨と野菜に、豚肉とゆで卵をのせて、鶏ガラや豚骨スープで食すものです。もともとは中国福建省で発祥したらしく、明治時代に華僑によって日本に伝来し、日本独自のアレンジが加えられたといわれています。現在は熊本県の中華料理店における定番メニューとして浸透し、県内の小学校などでは給食の定番メニューとなっているとか。
当園は、卵・乳・添加物を使用しない給食です。当園流に太平燕に挑戦すると、どうなるのでしょうか?
麺は春雨、スープは一晩塩漬けにしておいた豚もも肉を、朝からじっくりボイルしたゆで汁をベースにしています。上にのせたお肉は、スープを取った後の、塩気が良い具合にぬけた塩豚を薄くスライスしたものです。お肉の横の白と黄色でできた丸いものは、ゆで卵に見えますか?いえいえ実は白玉団子です。中の黄色はかぼちゃの色。茹でてマッシュしたかぼちゃと白玉をあわせています。生地には少し上新粉と寒天を混ぜて噛み切りやすくしてあります。試作の時、かぼちゃの団子を白い白玉生地でくるんで茹でると、せっかく丸めた黄色い団子が崩れて白い部分に交じってしまいました。そこで黄色い団子だけを先に茹でて冷ましてから、白い生地でくるんで二度茹でしたらバッチリです。真ん中で切るとこの通り、ゆで卵にしか見えないお団子になりました。
4才児さんは食卓についた瞬間に、何でできてんの?何の黄色なの!?と興味津々。(あら、卵じゃないと瞬間的にわかるのかな?)
一口食べて「かぼちゃだ!」「透明なラーメン!」と大きな声で叫んでいるのがキッチンまで聞こえてきました。(思ったことを素直に言葉に出来る、素敵な世代だなぁ)
かぼちゃからほんのり感じる甘みは、塩味スープでひきたつのでしょうか、食べ終わるのもいつもより早かったし、ニセ卵のおかわりをするお友達もいたので、きっとこの挑戦は成功ですよね!